元通信制高校の先生が語る、不登校でも大学受験に合格する方法

不登校に悩まされていた生徒たちと大学受験を挑んだ、元通信制高校の先生が受験に関する情報をお伝えするブログです。

たかが「暗記」に深さを出せる受験生が強い

こんにちは!
名古屋市通信制高校
不登校を経験した生徒たちに
大学受験指導をしている
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今日は生徒向けに作った

プリントのコピペなので、

口調が違いますが悪しからず

 

 

 

そもそも暗記とは?

 

 

受験生にとって

暗記は避けて通ることが

できない壁である。

 

試しに自分が受ける

大学の英語長文や

古文の問題を解いてみて欲しい。

 

正直何を答えればいいのか

分からないという人も多いのではないか。


では、なぜ分からないのか。

 

それは考えるために

必要な知識が足りていないからだ。

 

暗記することは

考えるための知識を

増やすことだと思って

取り組んでいって欲しい。

 

大事なことなので繰り返すが、

考えるための知識であって、

決して暗記そのものを

目的としないで欲しい。

 


暗記することで

何が出来るようになるのか、

 

例えば長文が読めるようになる、

歴史の出来事同士の因果関係が分かる。

 

そういったことを

明確に自分で理解した上で

暗記に取り組み、

継続していくように願う。

 


とはいえ、暗記という作業は

途方に暮れるような数を

こなしていくので、

何も考えずに向き合うのはお薦めできない。

 

 

そこで自分が実践していた

暗記法をいくつか紹介していきたい。

 

今回は特に英語・古文に絞ることとする。

他の教科は個人的に聞くように。

 

 

英単語・熟語

 


まず英語だが、

単語と熟語に苦労する人が

多いのではないだろうか。

 

いきなりだが質問をしたい。

「~の上に置く」

「~の中に入れる」

というフレーズを

英語で表現して欲しい。

 

条件としては、

どちらも中学英語で習う単語を使い、

動詞+前置詞で表現すること。

 

 

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さあ、答えは出ただろうか?

正解は[put on]と[put in]である。

ここで注目してもらいたいことは

英語が日本語に比べ

動詞自体の意味の幅が広いことだ。

 

これらのセットを

文法的に群動詞というが、

英語は日本語なら動詞で

区別される意味も

前置詞で区別してしまう。

 

より正確に言えば、

「置く」「入れる」の意味になる動詞は

確かに存在するが、

頻度が低いといった方が

良いのかもしれない。

 

ならば、難しい単語ばかり

暗記するのではなく、

前置詞をまずしっかりと暗記してから、

群動詞の暗記をした方が

序盤では効率は良いだろう。

 

(これは難しい単語を

暗記する必要がないという

訳ではないので勘違いしないように)

 


また頻度のみで判断するのは

短慮かもしれないが、

使わないかもしれない

単語から覚えるよりは、

可能性が高いものから覚えていく方が、

 

自分で長文を読むときに

読めたという実感があるので

良いのではないか。

 

例えば、自分は

動詞と名詞に絞って

単語を暗記していくことで、

文の中で核となる意味の単語を

理解できるようにしていた。

 


さらに、動詞自体も考えていくとする、

[export]

[import]

[transport]という単語は

知っているでしょうか。

 

 

[port]には「港」という意味があり、

[ex]は「外へ」、

[im]は[in]が変化しており、「中に」

[trans]は「横切って」という意味がある。

 

実は英単語も

このように分解できるのだ。

 

これを利用して

[impose]

[expose]を考えてみよう。

 

前者は「~を課す」、

後者は「~をさらす」

という意味になるが、

 

[pose]自体には

「置く」という意味がある。

 

すると、それぞれを直訳すると、

「中に置く」「外に置く」となる。

 

この直訳と単語帳の意味を

自分の中で以下の図のように

組み立てることができると

記憶に定着しやすいので試してみて欲しい。


[expose] → [ex+pose] → 「外に置く」 → 「~をさらす」

 

2種類の回路を持つことは

ド忘れを防ぐ上でも役に立つし、

この要素を分解して

暗記すること自体も

汎用性(使いまわし)が高いのでお薦めだ。

 

 

古文単語

 


次に古文単語に関して

まとめていきたい。

 

古文単語も

基本的な考え方は

同じである。

 

 

つまり、その単語の

核となる部分を

押さえればいいのだ。

 

古文単語は

多義語(1つに複数の意味がある)が

多いことが暗記の妨げになる。

 

しかし、多義語というのは

言葉の変化という観点から見ると、

縁もゆかりもないような意味が

突然出てくる例は少ない。

 

ならば、その単語の

核となる意味を覚えてしまえば、

文脈に合わせて、

ある程度応用が効くのだ。

 

例えば、漢字が当てられている場合には

その漢字の意味が

核となる意味になる場合が多い。

 

「なのめなり」という単語は

「斜めなり」という漢字が当てられているが、

「斜め」という意味から

「中途半端」→「平凡」と意味が派生していく。

 

こういった意味同士の関係を

まったく別物だとして覚えていくと、

時間がいくらあっても

たりなくなってしまう。

 

なので、古文単語も

語源や漢字を意識して覚えていって欲しい。

 

 

英文法

 

 

英文法を効率的に

暗記していくコツとして、

「関係詞」「仮定法」といった

分野ごとに何を理解すればいいのか

それを決めることだ。

 

「とりあえず覚えればいい」って

スタンスでやる限りは

文法を得意になることはない。

 

いかに自分なりに

体系的(差異ごとにグループ分け)に

覚えようとするのかにかかっている。

 


例えば、関係詞なら

関係代名詞と関係副詞の違いは何か、

それら2つとwhatの違いは何か、

whichとthatの違いは何か

といった部分に注目してまとめて欲しいし、

 

仮定法はなぜ現在を表すのに

仮定法過去っていうのか、

倒置する理由はなんなのか、

 

文法全般で言えば、

名詞節と副詞節の違いはなにか、

SVOOとSVOCのOとCは

どちらも名詞+名詞になり得るけど

意味上の違いはなんなのか。

 

そういった「なぜ違うのか、何が違うのか」

という視点を持って

勉強していくべきである。

 

ただ、これらを考えるためには

単語の知識が必要になるので、

結局単語の暗記はやるしかない。

 

 

たかが「暗記」に深さを出せる受験生が強い

 


「なぜ」「なにが」

「どのように」という視点は

勉強を続ければ続けるほど大事になってくる。

 

これらを理解しようして

勉強した子の知識と

そのまま暗記した子の知識は

深さが違うのである。

 

 

その深さが選択肢を切る時に、

文章を理解する時に、

答えを作成する時に

大きな差としてあらわれる。

 


しかし、この深さを出すためには

そもそも一定量の暗記が

出来ていなければ話にならない。

 

最初にも話したが、

考えるための知識がないからだ。

 

考えるために、

言い換えれば

効率良い学習していくために、

 

最低限の知識を

暗記することは必須であり、

それからが本番なのである。

 

 

だから、暗記を出来る限り

早く完成させるように

講師は口うるさく言うのである。

 


最後になるが、

どうせやるしかないのが暗記であり、

これは覆しようのない事実である。

 

 

ただ、この文章に書いてあるように

自分なりの工夫をして、

暗記と上手に付き合ってくれれば幸いである。


最後に、英単語の暗記に特化したプリントを
載せている記事を置いておきますね。
よかったらご覧ください!


fukutatakuma.hatenablog.com