元通信制高校の先生が語る、不登校でも大学受験に合格する方法

不登校に悩まされていた生徒たちと大学受験を挑んだ、元通信制高校の先生が受験に関する情報をお伝えするブログです。

悩み相談された時の接し方

子どもが困っていることを
相談してくれたとき、
大人としては適切なアドバイス
したいと思うかもしれません。


人生経験も違うし、子どもの状況を
客観視できるのが大人であるのは、
確かに一面では正しいかもしれません。


ただ、いくら正しくても、
アドバイスのやり方によっては
子どもが聞いてくれないということも起こります。

そうならないようするためには、
どうしたらよいのかを考えていきましょう。

 

①子どもの気持ちを聞くことが最優先


子どもが困っていることへの
アドバイスで難しいのはタイミングです。

大人が思いついたときに
そのまま伝えると、
たいていの場合は失敗します。

子どものことが心配な時は、
まずは素直に「心配している」という気持ちを伝えて、
今現在、本人がどんな気持ちでいるかを聞いてあげましょう。

つらく、苦しい気持ちを、
まずはたくさん話させてあげましょう。



たとえば、不登校になって、
その子の気持ちをよく聞いてみると、
いじめで人間関係がつらいという場合もあります。

社会人でも何かトラブルがあったときには、
人に原因を求めるのではなく、
システム的な原因を突き詰めた上で
仕組みを変えていくことが大切ですよね。

子どもの本音を聞く前に、
不登校」という事実だけを
どうにかしようと考えても、
気持ちに沿ったアドバイスには
ならないと思いませんか?


たとえば学校側に、
「進級できないよ」などと
言われる場合もあります。

これは学校側にも、保護者側にも、
「圧力をかければ子どもはやる」と
思っている部分が
あるのかもしれません。

もちろん、そこで奮起する子どももいます。
もしかすると、教員や保護者はそうなのかもしれません。
しかし、その子はその子です。

だから、その言い分はずるいは思います。

子ども本人は本当は勉強をがんばりたいと
思っているかもしれません。

それなのに、いじめのせいで
授業を受けるために
学校へ行けないという場合もあります。

だから、まずは子どもの話を
じっくり聞いてあげ、
根本的な原因の特定が
優先となるのです。

 


➁子どもの話を聞くときは、話を途中で遮らないで

 


子どもの話を聞くときに、気をつけたいのは、
「子どもの話を途中で遮らない」ということです。

「宿題をやっていないから、
 学校に行きたくない」と
子どもから言われたときに、

大人からすると、どうしても
「だから、言ったでしょ。宿題やりなさいって」など、
追い打ちをかけてしまうようなことを、
つい言いたくなるものです。

しかし、そこはぐっとがまんしてください。

「そうなんだ」と、
今の本人の気持ちを聞いてあげると、
その奥にある気持ちや、
別の情報がどんどん溢れてきます。


また、カウンセリングの技術で、
簡単に実践しやすいもので
「オウム返し」は効果が高いと思います。

「宿題、できなかったんだよ」
「そう、宿題できなかったのね」
「だから、学校行きたくなくて」
「学校、行きたくないんだね」と、

子どもの話をそのまま繰り返す。
忍耐は要りますが、
芝居だと割り切って演じてください。

もし提案したいことがあったとしても、
翌日にしましょう。

でも、話を聞いていると
イライラすることもあるかもしれません。

僕も仕事柄よく相談に乗りますが難しいです。
聞いている大人の心が荒れることは
もう覚悟しながら、それでも今日は
「聞き役」に徹して、芝居を打つと心に決めてください。


ただ自分の本心までを
捻じ曲げる必要はありません。
「自分とは違うんだな」と思いながら
聞けば良いんです。

素晴らしく理解のある親、
子の苦しみをまるごと受け止める親も
また同じ人間ではないので
誰もなれません。



③まとめ 


子どもが困っている話を聞き出すときは、
「話を途中で遮らないこと」が大切。

「聞き役」という役柄を演じましょう。
子どもの表面に見えている行動の
その奥にある気持ちをじっくりと聞き出すことで、
解決に結びつくアドバイスが生まれるはずです。