元通信制高校の先生が語る、不登校でも大学受験に合格する方法

不登校に悩まされていた生徒たちと大学受験を挑んだ、元通信制高校の先生が受験に関する情報をお伝えするブログです。

不登校の保護者に求められるのは、「管理」ではなく「適度な距離感」

もし、我が子が不登校になったら、
保護者は子どもを

どうサポートしていくのがよいでしょうか。

「学校の勉強に遅れないかな」
「友人関係がなくなってしまわないかな」
「進学や、就職に影響が出ないかな」

様々な不安が頭をめぐることでしょう。
子どもにはどういう環境を

用意したらよいでしょうか。

 

こんにちは、名古屋市通信制高校
サポート校で特進クラスの担当をしている
福ちゃんです!

 

今日のテーマは僕自身も保護者面談時に
質問されることがある内容です。
なので、僕なりに考えた内容を

お話していきたいと思います。

まずは、結論から。

 

学校に行かないと不安から、
早く学校に戻した方が良いと考えがちですが、
まずは心の傷を癒やすのが先。

適度な距離感を保つことで、
癒やされていくものです。

そして、子どもが自力で立ち直る力を
信じてあげてください。


不登校になったら、

まずしてあげたいのは

心のケア

 

子どもが学校に行けなくなった時、
保護者がすべきことは
まず子どもをたくさん甘やかすことです。

学校に行かないというのは、
子どもにとっては
保護者が思う以上に緊急なことなんです。

保護者に言われなくても、
子ども自身が学校に行かないことに
不安を感じています。

「将来どうなっちゃうんだろう」
という不安は、想像以上なことでしょう

そして、そこに至るまでには
必ず親にすら言い出せないほど
つらい何かがあったはずです。

なぜなら、学校を休むというのは、
とても傷ついているからです。


だから、まずは何よりも、
傷を癒やす時間が必要なんです。

傷が癒えない限りは、
先に進むことができません。

何よりも親が甘やかしてあげることが
子どもの心の傷を癒やす近道です。

 

思春期の子どもには、
ふだん禁止していることを

解禁してみる

 

思春期の場合は、
なかなか話したがらないものですが、
話せるとしたら食後ですね。


一緒にごはん食べて、

和やかな雰囲気で
そのままテレビの話や

世間話を続けるうちに、
気持ちに余裕が出てくるでしょう。

たわいのない話をする時間があるほど、
気持ちは楽になっていくものです。


ただ気をつけてほしいのは、
将来や勉強の話をしようとはしないこと。

こちらの聞きたいことを

聞き出すのではなくて、
子どもが話したいことを

好きなだけ話してもらう意識です。

本人が自分からその話を触れてきたら
不安な気持ちを

たくさん受け入れてあげてください。
否定はしたらだめですよ?


それから、ふだん控えさせていること。
もしくは、時間制限があることを
好きなだけやらせてあげてください。


たとえば、ゲームやテレビのこと、
毎日の宿題をするかどうか、
夜寝る時間・朝起きる時間とか。

それを、

「お休みの時期だから、

好きにしたらいいよ」
ということにしてあげてほしいんです。

 

また試してみてほしいのは家の留守番です。
親の期待に応えられていない自分を
家族にさらし続けることが、
つらいものなのです。

留守番を頼んでみたとき、
不安で嫌がるようなことがなければ、
試してみてください。


留守番の時間は、
親の目がないことが
重圧から解放されて休憩になります。

もちろん、ずっと家を

空けておくわけにはいかないです。
不登校だからといって
ずっと子どもを見張っていなくては
いけないわけではないんです。

お子さんも1人の意志を持った人間です。
年齢を考えたら、大人とそう変わりません。

これは不登校に限らずですが、
親が「適度な距離感」を意識的取って、
体裁としては、

大人らしく扱ってあげることです。

ここが難しいんですが、
「体裁として」が大事なんです。
あえて、見過ごせるところは
見過ごしてあげると言えばいいんですかね。

そうして、甘やかしているうちに、
子どもは段々と親を試すようになっていきます。

例えば、お風呂に入りたがらないとか、
一日中パジャマでいるといった、
ちょっと叱られそうなことです。

何か言いたくなると思うんですが、
そこはぐっと飲み込んで、
そのままほうっておくと、
子どもは「なんか優しくなったな」と気付きます。

そうしたら、自分なりにルールを作って、
ちゃんとしようとするものです。
縛れば縛るほど、親がやってくれるからと
子どもは自分なりのルールを作らなくなります。


勉強はやる気があれば

追いつけるから大丈夫

 

子どもの体調さえ悪くなければ、
心配なるのは勉強の遅れだと思います。

でも、勉強は1年ほどあれば取り戻せる、
ということを覚えておいてください。


これは逆に言うと、
小学校の勉強を6年間、
中学校の勉強を3年間もかけて行うのは、
やる気のない子たちに合わせてるためです。

僕自身も中学高校とほとんど勉強してないですが、
2浪で名古屋大に入れているので、
6年分を取り戻せています。

やる気のある子どもなら、
短期間で習得できるはずなんです。


だから、不登校の場合でも、
学習のサポートをするための時間を
保護者が作らなくても良いんです。


親と先生、両方の役割は担えません。
それをしようとすると、

子どもとの関係が崩れます。

学習面は、本当にやる気が出たときに、
外部委託して、塾やAI教材、ドリルなどを
活用するほうが早いです。


また学校との連携も
親子にとって有意義であれば
大切にしてください。

その際は、学校の担任の先生よりも、
スクールカウンセラーフリースクール
相談してみるのも1つの手段です。

学校の先生は、あくまでも
学校に来る生徒に対応するプロであって、
不登校の子どものプロではないです。
それは塾も然りですが。


学校の担任の先生には、
今どうしているのかの
報告をするだけでもよいと思います。


なによりも、気持ちをマイナスから
まずはゼロ地点に持っていくことに

時間を割いてください。

そこをせずに、

学校に戻らせようとしても、
一歩も前に進みません。

むしろ、「親は気持ちをわかってくれない」と
思うばかりになり、溝が深まってしまいます。


保護者の役割は、

傷ついている我が子を甘やかすこと。
自分の目指したい夢に向かっていく力は、

どの子も持っています。

 


まとめ

保護者に大事なのは、「適度な距離感」です。
子離れといっても良いかもしれません。


不登校かどうかに関係なく、
将来自立して、幸せになってもらうことが
子育ての最終目標ではないでしょうか?

いま目の前の課題ばかりに気を取られず、
長期的な視点で、応援してあげてください。